シャドーイングは意味理解しないでやると無駄？理由を徹底解説！

• シャドーイングは意味理解しなければ無駄なの？
• シャドーイング中に英文の意味を考える余裕がない…

そんな疑問や悩みを抱えていませんか？

実は、シャドーイングには2つの方法があります。

1つ目は、意味を理解しながら行う方法。2つ目は、音の習得を目的として意味を考えずに行う方法です。そのため、意味理解をせずに実施しても、十分に効果的なトレーニングといえます。

この記事では、シャドーイングの種類をわかりやすく紹介するとともに、意味を理解しなくても効果がある理由を解説します。シャドーイングを行う際のポイントや正しいやり方についても触れているので、ぜひ参考にしてください。

シャドーイングとは？

シャドーイングとは、聞こえてくる音源を影（シャドー）のように追いながら再現する英語学習法で、特にリスニング力を高めるのに効果的です。

シャドーイングを続けることで、英語の正確な音やアクセント、リズム、イントネーションを自然に習得できます。

音声を聞きながら発話するため難易度は高めですが、正しく実践することで初心者でも確実にリスニング力を向上させられる効率的な学習法です。

リスニングのプロセスとは？

リスニングは、主に以下の2つのプロセスで成り立っています。

音声知覚とは、聞こえてきた音を言葉として認識するプロセスです。例えば、「ラナウェイ」と聞こえたときに、すぐに「run away」と認識できる状態を指します。この時、私たちは脳内の「知識データベース」を活用して、聞こえた音がどの単語かを特定しています。「知識データベース」とは、単語の音、意味、文法、例文など、私たちが記憶している情報の集まりです。

もう一方の意味理解とは、認識した言葉が持つ意味を理解するプロセスです。音声知覚と同様に、このステップでも、脳内の知識データベースを使って言葉の意味を探し出します。

これら2つのプロセスをスムーズに行うことで、英語をしっかりと聞き取り、理解することができるようになります。

シャドーイングには種類がある

シャドーイングには以下の2種類があり、それぞれ得られる効果や実施方法が以下のように異なります。

種類	主な効果	実施方法
プロソディシャドーイング	音声知覚の自動化	聞こえてきた音を素早く正確に再現する
コンテンツシャドーイング	内容理解の強化	聞こえた音を再現し、英文の意味を理解する

上記2つのうち、プロソディシャドーイングは、音声知覚の自動化（英語の音そのものの習得）に効果的です。そのため、英文の意味を理解しないで実施しても十分な効果を期待できます。

両者の特徴や効果、実施方法などについて紹介していきます。

プロソディシャドーイング

プロソディシャドーイングとは、聞こえてきた音を素早く正確に再現するシャドーイング方法です。このトレーニングは、主に音声知覚の自動化を目的としています。

音声知覚の自動化が進めば、英語の音をスムーズに聞き取れるようになります。その結果、脳のキャパシティの大半を内容を理解する作業に使えるようになり、リスニングスキルが大幅に向上するのです。

「ネイティブの音が聞き取れない」「文字では理解できるけれど、音声になると分からない」といった悩みがある人は、まず音声知覚を鍛えることが重要です。

プロソディシャドーイングの詳しいやり方については、こちらの記事を参考にしてください。

コンテンツシャドーイング

コンテンツシャドーイングは、聞こえてきた音を正確に聞き取り、英文の意味理解まで意識しながら行うシャドーイング方法です。このトレーニングでは、「音声知覚→意味理解」を一定のスピードで行うため、リスニング力の全体的な強化に効果があります。

コンテンツシャドーイングは、単に音源を再現するのではなく、英語の内容やニュアンスまでを理解しながら行うことが重要です。

音声知覚の自動化が完了した後、次のステップとして取り入れると、さらに効果的にリスニング力を向上させられます。

シャドーイングは意味理解をしなくても効果がある！その理由とは？

シャドーイングは意味を理解しないで行ったとしても、音声知覚を自動化できる点で、十分に効果的なトレーニング方法といえます。

ではなぜ、音声知覚の自動化が大切なのでしょうか？

理由は大きく、以下の2つが挙げられます。

1. 音声知覚が弱点な人が多い
2. 脳内キャパシティには限りがある

それぞれわかりやすく説明していきます。

理由①音声知覚が弱点な人が多い

日本人が英語を学習するうえで、音声知覚が弱点になっているケースは少なくありません。

英語の音は日本語と大きく異なるため、英語特有の音声変化や音を聞き取りにくいことが大きな理由です。

特に、単語の連結や弱形（弱く発音される語）などを聞き取りづらいと感じている人は多いでしょう。英語の音声変化を正しく把握していなければ、知っている単語でも聞き取れません。

さらに、日本語の音の特徴が英語の音声知覚に影響を与えていることも理由です。

例えば、日本語には英語の/l/と/r/の違いを区別する音のカテゴリーがないため、これらの音を聞き分けるのが難しいとされています。また、日本語の母音は5種類しかなく、英語のように細かく分類されていません。その結果、日本語話者は英語の母音の違いを正確に聞き取れないことが多いのです。

出典：RADIANT 立命館大学｜なぜ日本語母語話者は英語の音を聞き誤るのか？

こうした問題の克服に効果的なのが、プロソディシャドーイングです。

プロソディシャドーイングを通して英語特有の音声変化や音を正確に判断する能力が養われることで、音声知覚が自動化されます。

音を正確に聞き取れなければリスニング力は向上しません。まずはプロソディシャドーイングで音声知覚を強化することが第一歩です。

音声知覚向上におすすめのシャドーイングアプリ：シャドテン

音声知覚を自動化するためには、正しい方法でプロソディシャドーイングを行うことが大切です。

そこでおすすめなのが、シャドーイングを正しく効果的に実施することに特化したサービス「シャドテン」を利用すること。

シャドテンは、プロによる添削と学習サポートでリスニング力が着実に身につく学習アプリです。録音したシャドーイングの音声をコーチに転送し、コーチから良かった点、改善点をフィードバックしてもらいます。フィードバックをもとに改善していくことで、リスニング力を着実に高められます。

シャドテンの主な特徴は以下の3つです。

• 英語学習のプロによる添削を毎日受けられる
• LINEサポートつきで学習を習慣化できる
• 1,000以上の充実した英語教材があるためから最適なものを見つけられる提案してもらえる

シャドテンでは7日間の無料期間を設けています。気になる人は無料体験からスタートしてみましょう。

シャドテンの概要
運営会社	株式会社プログリット
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対応機種	iOS、Android
公式HP	シャドテン

理由②脳内キャパシティには限りがある

脳内キャパシティには限りがあることも、音声知覚の自動化がリスニング力の向上に大切な理由です。

脳は一度に処理できる情報に限界があるため、音を正確に聞き取ることに集中しすぎると、英語の意味を理解する余裕がなくなってしまいます。

リスニング力を高めるためには、音の判断に使うメモリをできるだけ減らし、意味理解に余裕を持たせることが大切です。

プロソディシャドーイングで音声知覚を自動化できれば、リスニング中に脳のキャパシティの大部分を意味理解に使えるようになります。結果的に、しっかりと意味を理解しながらリスニングができるようになるのです。

シャドーイング時に意識すべき2つのこととは？

シャドーイングをする際には、以下の2つを意識することが大切です。

1. ただの音真似にならないように
2. 意味を考える余裕ができたら考えるように

それぞれ解説していきます。

①ただの音真似にならないように

シャドーイングは、ただの音真似にならないように意識することが重要です。

音真似とは、音の再現に必死になり何を発話しているのか把握できていない状態のことです。

例えば「run away」の音を、お手本の音源では「ラナウェイ」と言っているとしましょう。「ラナウェイ」と聞こえたので、お手本に続いて「ラナウェイ」と発話しました。

この時に脳内に「ラナウェイ」＝「run away」と認識できていればOKです。もし、「ラナウェイ」=「？」と認識できていなければ音真似になっている状態です。

ただ音を発するのではなく、音と英単語をしっかりと結び付けて発話することが大切です。

②意味を考える余裕ができたら考えるように

シャドーイングを進めるうちに音声知覚が身についてきたら、次は意味を理解しながら発話することを目指しましょう。

意味を考える際、重要なのは「すべてを一言一句訳す必要はない」という点です。

すべての単語やフレーズを細かく訳すのではなく、文全体の大まかな意味を掴むことに意識を向けることがコツです。

例えば、「pick up」のフレーズを含む文をシャドーイングする場合を例に挙げてみましょう。

最初は、「pick up＝拾う」という直訳を思い浮かべながら練習するかもしれません。しかし、慣れてきたら、「迎えに行く」や「手に取る」など、より文脈に合ったイメージと結び付けていくことが大切です。

一語一句を訳すことに固執せず、文全体の本質や状況に基づいた大まかな内容をイメージすることが大切です。

リスニングの意味理解を完成させるには？

リスニングの意味理解を完成させるには、以下のトレーニングを組み合わせて行うことがおすすめです。

• 音読・多読
• コンテンツシャドーイング
• 多聴

日頃から音読や多読をし、英語の文章をスムーズに理解するトレーニングを積みましょう。多読を通じて様々な単語や表現、文法に触れることで、英文の読解力を向上させられます。また、音読や多読をすることで、英語の語順のまま意味を理解できるようになることもポイントです。

さらに、音声知覚がある程度身についてきたら、コンテンツシャドーイングに挑戦しましょう。

コンテンツシャドーイングは、英語を聞きながら発話し、同時にその内容を理解するトレーニングです。この方法は、リスニング力を飛躍的に向上させる効果が期待できます。また、コンテンツシャドーイングは、脳に適切な負荷をかける「高キャパシティトレーニング」としても非常に効果的です。

さらに、移動時間やスキマ時間を利用して、英語のニュースやポッドキャスト、動画などの多様なジャンルの音源に触れるのも効果的です。

コンテンツシャドーイングのやり方

最後に、コンテンツシャドーイングの正しいやり方を紹介します。

同じ課題を3〜4日は繰り返すことをおすすめします。繰り返すことで音声データが蓄積され、音声知覚の向上につながります。

結論：シャドーイングは意味理解しないでも効果はある！

シャドーイングは、意味理解をしなくても効果が得られるトレーニング方法です。聞こえてきた音源を素早く正確に再現する「プロソディシャドーイング」により、リスニングに欠かせない音声知覚の自動化ができるようになります。

プロソディシャドーイングで音声知覚が身についたら、意味理解を完成させるために「コンテンツシャドーイング」に取り組むことが重要です。最初は難しく感じるかもしれませんが、正しい方法で継続すれば確実に効果が表れます。

より効果的にトレーニングしたい方は、「シャドテン」をぜひご検討ください。

シャドテンであれば教材選びから添削、学習の進め方までビジネス英語のプロがサポートします。アプリ1つで学習が完結するため、学習時間や場所を選ばず忙しい方でも学習を続けられるでしょう。

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