英語学習者の皆さんなら、「シャドーイング」という英語学習法をご存知の方も多いでしょう。シャドーイングとは、聞こえて来た英語を真似して発音する英語学習法で、特にリスニング力や発音力の向上に効果的な学習法として知られています。
しかし、英語学習者の中には「シャドーイング」という英語学習法の名前を聞いたことはあるものの、「シャドーイングの内容について詳しく知らない」という人もいるはず。
実はシャドーイングには2種類のトレーニング方法があり、英語学習の目的に合わせてトレーニング方法を使い分ける必要があります。
そこで本記事では、2種類あるシャドーイングのトレーニング方法の違いについてわかりやすく解説します。おすすめのシャドーイングのやり方についても詳しく説明しますので、シャドーイングのトレーニングに興味のある人や「リスニング力を向上させたい」「発音を良くしたい」という人はぜひ参考にしてください。
※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています
シャドーイングは、リスニング力を飛躍的に向上させます。
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そもそもシャドーイングとは?
シャドーイングは通訳訓練法としても知られる英語勉強法で、聞こえて来た英語のすぐ後を追って、真似しながら口に出す勉強法です。
シャドーイングのトレーニングを継続すると、英語の4技能の中でも特にリスニング力が向上すると言われています。
リスニングをする際、私たちは「音声知覚」と「意味理解」という2つの能力を使って内容を理解しますが、中でも日本人は英語の「音声知覚」の能力が低いと言われています。
「音声知覚」とは、例えば「ラナウェイ」と聞こえたら「run」と「away」という単語として音を認識する能力のことです。

シャドーイングは、この「音声知覚」の能力を向上させるのに良いトレーニングなのです。
なお、シャドーイングがなぜリスニングに効果的なのか詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

シャドーイングの種類
シャドーイングには、「プロソディ・シャドーイング」と「コンテンツ・シャドーイング」という2種類のトレーニング方法があります。
2つのトレーニング方法はそれぞれ効果が違うため、英語学習の目的に合わせて使い分ける必要があります。本章では、それぞれのトレーニング方法の違いについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
プロソディ・シャドーイング(Prosody Shadowing)
「プロソディ・シャドーイング」とは、聞こえて来た英語の音声を正確に発音することに焦点を当てたトレーニングです。
「プロソディ・シャドーイング」をする際は、話されている内容の意味を考えながら発音する必要はありません。トレーニング中は、聞こえて来た英語のリズムやイントネーションを真似しながら、音声を正確に発音することを意識しましょう。
また、発話の速度やポーズのタイミングまで意識すると、さらに効果的なトレーニングができます。
すなわち、「プロソディ・シャドーイング」はリスニング力だけでなく、スピーキングやコミュニケーション能力の向上にも役立ちます。
コンテンツ・シャドーイング(Content Shadowing)
「プロソディ・シャドーイング」が音声に焦点を当てたトレーニングであることに対し、「コンテンツ・シャドーイング」は話されている内容に焦点を当てたトレーニングです。
「コンテンツ・シャドーイング」を行うと、リスニングをする際に必要な能力である「音声知覚」に加えて「意味理解」の能力も向上できます。
しかし、「コンテンツ・シャドーイング」は、音声を再現するだけでなく話の内容を理解しながら聞こえた音声を口から出さなければならず、難易度は高めです。
「コンテンツ・シャドーイング」は、「すでに音声知覚の自動化ができている」という方におすすめのトレーニングで、英語学習初心者にはあまりおすすめできません。
よくシャドーイングと混同されがちな学習4選
シャドーイングは音声を活用して行う英語学習法ですが、シャドーイングの他にも音声を活用して行う学習法はいくつか存在します。
シャドーイングと混同されがちなのは、以下の4つの英語学習法です。
- マンブリング
- オーバーラッピング
- リピーティング
- ディクテーション
本章では、上記4つの英語学習法について、シャドーイングとの違いを含めて詳しく解説します。
①マンブリング
マンブリングとは、聞こえて来た英語の音声に合わせてブツブツと小声で発音する英語学習法です。
マンブリングは、シャドーイングとは違って発音を正確に真似る必要はありません。
そのため、シャドーイングに比べると簡単に取り組め、「シャドーイングをしたことがない」という人や「シャドーイングは難しくてできない」という人におすすめです。
マンブリングは「英語を口から出す」ということに慣れることが目的のため、比較的気軽に始められるトレーニングです。
②オーバーラッピング
オーバーラッピングとは、聞こえて来た音声に合わせてスクリプトを読み上げる英語学習法で、音と単語を結びつけるトレーニングとしてリスニング力の向上に効果的なトレーニングの1つです。
シャドーイングは聞こえて来た音声を影のように追いながら発音するトレーニングですが、オーバーラッピングは聞こえて来た音声に合わせて発音するため、シャドーイングに比べると難易度は低めです。
しかし、オーバーラッピングはスクリプトを見ながら進めるトレーニングのため、オーバーラッピングだけでは音声知覚の能力を自動化することはできません。
オーバーラッピングで音と単語を結びつけるトレーニングを行うことは大切ですが、その後はシャドーイングのトレーニングに移行し、音声知覚の自動化を目指しましょう。
③リピーティング
リピーティングは、聞こえて来た音声をすぐに口に出すシャドーイングとは異なり、音声を一旦止めて、ポーズの後に聞こえた音声を口に出すトレーニングです。
リピーティングもシャドーイングと同じくリスニング力の向上に効果のある英語学習法ですが、音声を一旦止めてお手本の音声があまり頭に残っていない状態で音声を口に出すため、音声知覚の向上はあまり期待できません。
リピーティングは、リスニングの際に使う2つの能力のうち「意味理解」の能力の向上に最適なトレーニングです。
「音声知覚」の能力を向上させたい人や、発音力を磨きたいという人は、リピーティングよりもシャドーイングのトレーニングをおすすめします。
④ディクテーション
ディクテーションは、聞こえて来た音声を文字にして書き起こす英語学習法で、リスニングに効果的な学習法の1つです。
シャドーイングは聞こえて来た音声を口で再現するトレーニングですが、ディクテーションのトレーニングでは音声を文字に書き起こして再現します。
ディクテーションをすれば、自分が聞き取れなかった音や単語がわかり、リスニングで苦手なポイントを分析できます。
一方で、ディクテーションは聞こえて来た音声を口から出すトレーニングではないため、ディクテーションを続けていても発音力の向上は期待できません。
どっちのシャドーイングをやるべき?
シャドーイングには「プロソディ・シャドーイング」と「コンテンツ・シャドーイング」の2種類のトレーニング方法がありますが、どちらのトレーニングを行うべきなのでしょうか。
結論から言うと、「プロソディ・シャドーイング」と「コンテンツ・シャドーイング」どちらのトレーニングも行うべきです。
リスニング力の向上のためには「音声知覚」を向上することを優先すべきですが、意味を考えながら行う「コンテンツ・シャドーイング」も学習に取り入れることで、より記憶への定着が促されます。
おすすめは、最初の1〜3日目は「プロソディ・シャドーイング」、4日目は「コンテンツ・シャドーイング」を行うというサイクルです。もし「コンテンツ・シャドーイング」を行うのが難しい場合は、一旦「プロソディ・シャドーイング」で音声知覚の完成を目指して進めるのも良いでしょう。
「トレーニングにもう少し時間が取れる」という場合は、「プロソディ・シャドーイング」で行っているスピードよりもゆっくりで簡単めな教材を用意し、それを使って「コンテンツ・シャドーイング」も並行して行いましょう。
2種類のシャドーイングを活かしたおすすめのやり方
シャドーイングの2種類のトレーニングを活かして、リスニング力の向上を目指しましょう。
本章では、「プロソディ・シャドーイング」と「コンテンツ・シャドーイング」の2種類のシャドーイングを活かしたおすすめのトレーニング方法をご紹介します。
ぜひ本章の内容を読んで、シャドーイングにチャレンジしてみてください。
1日目
まず、シャドーイング初日に行うべきトレーニングについてご紹介します。
- 音声を聞いて、どれくらい理解できるかを確認する
- スクリプトと音声を照らし合わせ、発音や文章の意味を確認する
- オーバーラッピングを5回程度行う
- 必要に応じてマンブリングを1〜3回程度行う
- シャドーイングを20回を目安に行う
- シャドーイングの音声を録音して振り返りを行う
シャドーイング1日目のポイントは、すぐにシャドーイングのトレーニングを行うのではなく、オーバーラッピングやマンブリングを行ってシャドーイングの準備を入念に行うことです。
しかし、シャドーイングのトレーニングに慣れている人や英語上級者の人は、マンブリングを必ずしもする必要はありません。
1日目は音声に焦点を当てた「プロソディ・シャドーイング」で、音声知覚の自動化を目指してトレーニングを行いましょう。
2〜3日目
シャドーイングのトレーニングを開始してから2〜3日目は、以下の手順でトレーニングを進めましょう。
- シャドーイングを30~50回を目安に行う
- シャドーイングの音声を録音して振り返りを行う
上記のように、2〜3日目は1日目の⑤と⑥を行い「プロソディ・シャドーイング」を進めてください。
4日目
3日目までは「プロソディ・シャドーイング」を行いましたが、4日目は以下の手順で「コンテンツ・シャドーイング」を行い、「意味理解」の能力の向上を目指します。
- 音声を3回程度聞き、スピードやリズムを確認する
- 意味を考えながら30〜50回程度を目安にシャドーイングを行う
- シャドーイングの音声を録音する
- 録音した音声をスクリプトと照合する
4日目のポイントは、シャドーイングを行う際に意味を考えながら行うという点です。
②の段階で「意味が掴めない」という人は、そのままシャドーイングを進めるのではなく、その場でスクリプトを見て意味を確認してください。また、シャドーイングのトレーニングが終わったら必ず録音した音声を聞き、振り返りを行って次の改善点について考えましょう。
まとめ
本記事では、シャドーイングの「プロソディ・シャドーイング」と「コンテンツ・シャドーイング」の2種類のトレーニングの違いについて詳しく解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
本記事を読んでシャドーイングについて興味を持った人には、シャドーイング専門アプリ「シャドテン」を使ったシャドーイング学習をおすすめします。
本記事でもご紹介しましたが、シャドーイングのトレーニングには自分の音声を録音して振り返りをする過程が欠かせません。「シャドテン」を使えば、自分のシャドーイングの音声を英語のプロが添削してくれるので、自分でも気づけなかったような箇所にまで気づくことができ、より学習の質が向上します。
また、教材選びから学習の進め方までアドバイスしてもらえるため、一人で行うよりもより効果的で効率的なトレーニングが可能になります。今なら「シャドテン」を7日間無料で体験できるので、この機会にぜひ「シャドテン」の利用をご検討ください。
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