英語力を効率的に向上させる学習法として、多くの英語学習者から注目されているのが「シャドーイング」です。一方で、「音源が聞き取れない」「練習が難しい」と感じる人も少なくないでしょう。
結論から言うと、シャドーイングができない原因をしっかりと把握し、正しい解決法をとれば、必ずシャドーイングの音源は聞き取れるようになります。
この記事では、シャドーイング中に音源が聞き取れない原因を詳しく解説し、その解決法を紹介します。シャドーイングをリスニング力向上に効果的につなげていきたいと考えている方は、ぜひご一読ください。
※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています
シャドーイングは、リスニング力を飛躍的に向上させます。
もしこれからシャドーイングの開始を検討するのであれば、自分でシャドーイングのトレーニングをするよりも、教材選びからトレーニング法、発音添削までついているシャドーイング添削サービスを検討するのが良いでしょう。
その中でも特におすすめなのが、「シャドテン」です。
- 英語のプロが、毎日フィードバックをくれる
- ビジネスに役立つ教材が1000以上・音源は4カ国対応している
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教材もフィードバックも、全てがスマホで完結しているのでシャドーイングをすること以外殆ど手間がかかりません。
ぜひこの機会にご検討ください。

シャドーイングで音声が聞き取れない主な原因4選
シャドーイングの音源が聞き取れない原因は、主に以下の4つです。
- 教材が合っていない
- 音の変化のせいで聞こえない
- 語彙や文法の不足
- 練習方法が自己流で非効率
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
①教材が合っていない
シャドーイングの効果を最大化するには、自分のレベルに合った教材を選ぶことが重要です。
難しすぎる教材を使うと単語やフレーズが理解できず、シャドーイング本来の目的である「音と単語のつながり」に意識を向けづらくなり、音声知覚の向上につながりません。
一方簡単すぎる教材では適切な負荷がかからず、効果が薄れることもあります。
適切な教材を選ぶには、まず自分のリスニング力を把握し、「最初は難しく感じるが、練習したら1日目(30回程度)でついていけるようになる」レベルの教材を選択することが大切です。
②音の変化のせいで聞こえない
英語には「リンキング(音の連結)」や「リダクション(音の脱落)」など、日本語にはない音変化があります。
例えば、“What do you” は「ワッダヤ」のように発音されることがあります。他にも「フラッピング」と呼ばれる現象があり、t や d の音がラ行に近い音に変化することがあります(例:“butter” →「バラー」)。
これらを知らずに英語の音源を聞くと、単語を正しく認識できません。こうした英語の音の変化の知識不足も、ネイティブの音源が聞き取れない原因です。

③語彙や文法の不足
知らない単語やフレーズが含まれていると、仮に音から単語のスペルなどがイメージできても意味がわからず、結局音源についていけなくなります。
また語彙を知っていたとしても、正しい発音やイントネーションを知らないと、聞き取るのは難しいものです。
例えば”theme” の発音は「テーマ」ではなく「スィーム(/θiːm/) 」に近い音になります。日本語のカタカナ発音と英語の発音がかなり異なるものも多いため、正しい音を意識しながら学習しないと、結局音源が聞き取れないままになってしまうのです。
④練習方法が自己流で非効率
シャドーイングは正しい手順で行わないと、効果が出にくくなります。
例えばスクリプト(原稿)を見ずにいきなりシャドーイングを実施すると、音と単語のつながりが理解できないまま発話することになり、単なる音マネにしかなりません。
またシャドーイングの後に、正しい発音やリズムで実施できているか確認せずにトレーニングを続けると、間違った発音や音の認識が定着してしまう恐れもあります。
効率的な練習方法としてまずスクリプトを見ながら内容を理解し、音と単語のつながりをしっかりと確認することが重要です。
その後オーバーラッピングなどで音源のスピードに慣れたあと、最終的にスクリプトなしでシャドーイングを実施すると、効果的にリスニング力を向上させることができます。
シャドーイングの「聞き取れない」を改善するための方法3選
シャドーイングで音声を正しく聞き取れるようになるためには、以下3つの対策が特に有効です。
- 語彙や文法を強化
- まずは教材の見直しを実施
- シャドーイングのやり方を見直す
それぞれについて詳しくご説明します。
①語彙や文法を強化
シャドーイングで聞き取れない原因の1つとして、そもそも知らない単語や文法が含まれていることが考えられます。
知らない単語は耳に入っても意味がわからず、単なる音の連なりにしか聞こえません。また文法の理解が不十分だと、英語を意味のあるフレーズや単位ごとに捉えられず、聞き取って理解するのが難しくなります。
対策として、まずはシャドーイングの教材に出てくる単語や表現を事前に確認し、意味と音を把握しておくことが重要です。
文法も基本的なルールをおさらいしながら、単語単位ではなくある程度のまとまりとして捉えることを意識するとさらに効果的です。
知らない単語を減らし基本的な文法をおさえることで、スムーズにシャドーイングができるようになります。
②まずは教材の見直しを実施
何度やってもうまくシャドーイングができない…。そんなときは、使っている教材がレベルに合っていない可能性があります。
難易度が高すぎると単語や発音が理解できず、何度聞いても聞き取れない状態になりがちです。知らない単語が全体の4割以上含まれている場合は、教材の変更を検討しましょう。
また、初心者なら短い音源や日常会話を題材にしたものから始めるのがおすすめです。聞き取りやすい教材から始め徐々にシャドーイングの難易度を上げることで、確実にリスニング力を向上させることができます。
なお教材は必ずスクリプト付きのものを選び、音と単語をしっかりと結びつけながらシャドーイングを実施しましょう。
③シャドーイングのやり方を見直す
シャドーイングの音源が聞き取れないのは、そもそもシャドーイングのやり方が間違っているのかもしれません。
いきなりシャドーイングに取り組むのではなく、以下の手順を参考に、しっかりと下準備をしてシャドーイングを実施しましょう。
①音声のみをまずは聞く
シャドーイングの初めのステップとして、まずは音源のみを聞いてみましょう。内容がどんなものなのか、全体の雰囲気や話の流れを掴むことが重要です。
この段階では、意味が完全に理解できなくても問題ありません。重要なのはおおまかに全体の流れを捉えること、そして単語がどれくらい聞き取れるかを確認することです。
もし音源の単語が途切れ途切れにしか拾えない場合、音源のスピードが速すぎるか、教材の単語レベルが高すぎる可能性があります。その場合はスピードを調整してみる、あるいは教材のレベルを下げるなどして再度試してみましょう。
自分のレベルに合った教材でシャドーイングを実践することが大切です。
②スクリプトと音声を照らし合わせながら内容を確認する
音源を一度聞いた後は、スクリプトと照らし合わせながら内容を確認します。
単語と音のつながりをしっかりと把握してからシャドーイングに取り組むことで、音声データが蓄積され音声知覚(=音を単語として認識する力)を効果的に鍛えることができます。
また、単語や文章全体の意味を把握することも重要です。語彙力・文法力が強化され、捉えた英語の音の意味が即座に浮かぶようになり、リスニング力向上につながります。
③オーバーラッピングをする
オーバーラッピングとは、スクリプトを見ながら、音源が流れると同時にその内容を自分も声に出して繰り返す練習方法です。
この方法は、音やリズムを捉えるのに効果的です。
音と単語のつながりを意識しながら発話することで音声データが蓄積される他、聞き取った音を正確に再現する力も養われます。
④必要に応じてマンブリングをする
マンブリングとは、小声でつぶやくように発話する練習のことです。
シャドーイングでどうしても言葉が追いつかない時や、速い音源についていけない時に取り入れると、シャドーイングがかなりやりやすくなります。
オーバーラッピングにストレスを感じず、シャドーイングにスムーズに取り組めるようであれば、このプロセスは省略して問題ありません。
⑤シャドーイングを実施
上記の下準備が終わったら、いよいよシャドーイングを行います。
常にどの単語を発話しているかを意識しながら行い、単なる音マネにならないように気を付けましょう。
音と単語のつながりを意識しながらシャドーイングを実施することで、音データが知識として定着し、音声知覚を効率的に向上させていくことができます。
また同時に、単語の意味をイメージすることも大切です。この意識をもちながらトレーニングすることで、音を即座に捉え意味を理解する力が養われます。
さらに、できるだけ発音やリズムも音源通りに発話するよう心がけてください。シャドーイングの最大の効果は「音声知覚の向上」ですが、音源を忠実に再現することで発音の向上も期待できます。
⑥録音・振り返りを実施
シャドーイングの効果を最大化するためには、録音して振り返りを行うことが大切です。自分の発音やイントネーションをチェックし、改善点を見つけ出します。
2日目以降は、振り返りで気づいたポイントを意識しながら、上記⑤と⑥を実施してください。
また、同じ課題は3〜4日間実施しましょう。
繰り返し練習することで英語の音データや発音、抑揚といった知識が定着し、リスニング力アップはもちろん、スピーキング力向上にもつながります。
それでも聞き取りが難しいと感じたときは?
上記の対策をしたけれど、それでもシャドーイングの音源が聞き取れない…。
そんなときは以下3つの対策を実施しましょう。
- 再生速度を調整する
- 音の変化について学ぶ
- シャドーイング添削サービスを使用する
①再生速度を調整する
シャドーイングで音源が聞き取れないと感じた場合、再生速度を調整するのが効果的です。
特に初心者の場合、音源が速すぎて追いつけないことが多いため、速度を少し遅くして練習することをおすすめします。
ほとんどの音声プレイヤーには再生速度を調整できる機能があるので、最初はゆっくりした速度で聞いてみましょう。慣れてきたら少しずつ速度を上げることで段階的に負荷を上げることができ、自然なスピードの英語音源にも対応できるようになります。
②音の変化について学ぶ
英語には日本語にはない様々な音の変化があります。
これには、単語が連結して発音される「リエゾン」や、単語がつながることで音が消失する「リダクション」などが含まれます。
例えば「I have to go」のようなフレーズでは、実際に聞こえるのは「I hafta go(アイ ハフタ ゴゥ)」といった音に変化することがあります。
これらの音の変化を理解し、慣れることで、聞き取りやすさが大きく向上します。
最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返すうちに音変化のパターンが見えてくるはずです。音変化を学ぶことで、英語の音を聞いたときにどんな単語・フレーズが話されているのか、格段に捉えやすくなります。

③シャドーイング添削サービスを使用する
上記の内容を試したけれど、それでもシャドーイングの音源が聞き取れない。
そんなときは、専門の添削サービスを利用するのがおすすめです。なぜなら「マグネット効果」により、自分一人では正しい英語の音が認識できないことも多いからです。
マグネット効果とは、特定の言語の音に対する知覚が、自身の母国語である言語の音素カテゴリーに引き寄せられる現象を指します。
例えば「r」と「l」。日本人にとって「right」と「light」の区別は難しいものですが、これは脳がどちらも「日本語のラ行」に引き寄せて認識してしまう「マグネット効果」がおこるからです。
シャドーイング専用アプリ「シャドテン」では、ユーザーが録音した音声を英語のプロが毎日添削してくれます。
これにより、自分では気づくことができなかった音の認識間違いなどがしっかりと確認できるようになり、正しくシャドーイングを実施できるようになります。
特に何度聞いても聞こえない部分がある場合、マグネット効果が影響していることも多いもの。このケースでは自分一人で改善するのが難しいため、シャドテンで講師からのフィードバックをもとにシャドーイングを実践するのがおすすめです。
さらにシャドテンには
- 試験対策からビジネス会話まで1000を超える教材
- 初心者〜上級者まで対応
- シャドーイングのやり方動画付き
といった特徴もあり、自分の学習目的・レベルにぴったりとあった教材でシャドーイングが実施できるのもポイントです。
よくある質問
最後にシャドーイングに関するよくある質問を確認しましょう。
Q1. シャドーイング中はスクリプトを見てはいけない?
シャドーイング中にスクリプトを見ない方が良いという意見もありますが、必要に応じてスクリプトを確認することはOKです。
シャドーイングでは、どの単語を発話しているかを意識しながら練習することが重要ですが、意味がわからないときや音が捉えられない場合、そのまま進めても単なる音マネになってしまい意味がありません。
スクリプトを見て内容を確認してから、音と単語のつながりを意識しながらシャドーイングを実施しましょう。
しかし、スクリプトを常に見てしまうのはNGです。
視覚情報に頼ってしまい、音声知覚の自動化につながりません。スクリプトを見るのはあくまで補助的な手段として、音源をよく聞くことを意識しましょう。
Q2. どれくらいシャドーイングをすれば聞き取れるようになる?
シャドーイングでのリスニング力向上は、個人差がありますが、一般的には3ヶ月程度続けることで成長を実感できることが多いです。
この時期には少しずつ音源がクリアに聞こえ、シャドーイングを始めたときよりも音と単語がスムーズに結び付けられるようになっているでしょう。
しかし、リスニングが母国語のように自然に聞こえるようになるには、1年以上の継続が必要です。継続することで聞き取れる音の幅が広がり、ネイティブの速い会話やアクセントの違いにも対応しやすくなります。大切なのは、焦らずコツコツと続けることです。
まとめ
シャドーイングは英語のリスニング力を向上させる効果的な学習法ですが、「音源が聞き取れない」と悩む人も多いです。
その原因は、主に以下の4つです。
- 教材がレベルに合っていない
- 音の変化を理解していない
- 語彙・文法不足
- 非効率な練習方法
今回ご紹介したように、適切な教材を選び、音の連結や脱落などの特徴を学びながら、スクリプトを活用しつつ段階的に練習することで、上記の問題は解決することができます。
それでも聞き取りが難しい場合は、シャドーイング専用アプリ「シャドテン」を利用するのがおすすめです。
シャドテンでは毎日プロのフィードバックを受けながら正しくシャドーイングが実施でき、自己流でシャドーイングを進めるより早くリスニング力を向上させることができます。
またアプリ1つでシャドーイングから課題提出まですべて完結し、忙しい社会人でも取り組みやすくなっているのもポイントです。
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