- ニュースや大学入試、TOEICなどで出題される長い英文を聞くと、途中で内容を見失ってしまう
- 最初は集中しているけれど、だんだん聞き逃しが増えてしまう
英語学習者なら、長文リスニングに壁を感じた経験はありませんか?
短い会話や簡単な教材ならそこそこ聞き取れるのに、長い英語音声になると一気に難易度が上がり、結果的に理解度が著しく低下してしまう……。これは多くの人が抱える悩みです。
実際、「長文リスニングにはどう対応すればいいかわからない」「集中力を持続できず、途中で置いていかれてしまう」という声は珍しくありません。また、最初は多少理解していても“徐々に内容が遅れて、最終的に全体がわからなくなる”といった事態も起こりがちです。
しかし正しい方法やトレーニング手順を押さえれば、長い英文でも全体の流れを把握しながら聴き取り、要点をきちんとつかめるリスニング力を身につけることは十分可能です。
本記事では、長文リスニングの壁を超えるために押さえておきたい基本知識から、具体的な勉強法、そしておすすめのトレーニング例までを一挙に解説します。
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長文リスニングが難しい4つの理由
①情報量の多さによる負荷
長文リスニングでは、一度に受け取る情報量が多いため、頭の中で整理しきれず混乱が起こりやすくなります。特に英語の場合語順が日本語と異なるのため、少しでも聞き逃すと文の構造や内容がわからなくなってしまい、結果途中で「あれ、何の話だっけ?」となりがちです。
②集中力の持続が難しい
短い会話や簡単な文章なら数十秒~1分ほどで終了しますが、長文リスニングでは5分以上にわたって聴くこともあります。
長時間の集中を要するため、途中で疲れてしまう人も多いのです。さらに内容が難しいと感じれば感じるほど、意識が別の方向に飛んでしまい、結局は肝心の部分を聞き逃してしまうことも珍しくありません。
③要点把握の苦手意識
長文リスニングでは、全ての単語を逐一訳すよりも要点を押さえながら聴くのが理想です。
しかし、基礎的なリスニング力や語彙力に不安があると、要点だけでなく不要な情報も含めて「全部を正確に理解しよう」としてしまい、結果的に処理が追いつかなくなります。これもまた、長文に抵抗感が生じやすい原因の一つです。
④途中から「内容理解が遅れ」、最終的に置いていかれる
最初のうちは何とかついていけるけれど、話が進むにつれて「今のフレーズ、聞き取れなかった……」が積み重なり、後半になると全体像がつかめなくなるケースも多々あります。
特に長い英文の場合、前半で理解しそこねた部分を修復する余裕がなく、そのまま聴き進めるうちに脳内の処理がパンクしてしまうのです。
リスニング中の「わからない」が少しずつ蓄積すると、理解の連鎖が断ち切られてしまうリスクが高まります。結果として、後半に差し掛かったころにはすっかり話題に取り残されてしまうのです。
こうした「理解遅れ」を防ぐには、要点を瞬時につかむ力と、知らない表現を咄嗟に推測・処理する柔軟性が必要になります。
長い英文リスニングを攻略するための基本姿勢3選
①「全部を完璧に聞く」必要はない
長文の場合、一言一句逃さず正確に聞き取るという考え方は、かえってリスニング力を妨げることがあります。特にニュースや講演形式の音声では、主要なトピックやキーワードを押さえれば内容がほぼ理解できることも多いのです。
実際、ある研究でも、長い音声を聴き取る際は「細部にこだわりすぎるより、大枠の理解を優先したほうが情報の定着率が上がる」と示唆されています。要点志向の聴き方が長文対応において有効だという、一つの裏付けと言えるでしょう。
②「聞きながら構造を把握する」意識
英語は文頭から順に意味を追っていくスタイルで聴くのが理想です。たとえば、
“The government announced new policies regarding environmental protection in order to reduce carbon emissions.”
この文では、まず「The government announced new policies」で「政府が新しい方針を発表した」という行為を把握し、その後で「regarding environmental protection in order to reduce carbon emissions」という追加情報を聴き取ることで、何のための政策なのかがわかります。
つまり文が続いている間も、頭の中で「どの情報が主語・動詞・目的語・修飾句か」をざっくりイメージしながら処理する習慣が重要です。これができないと、「最初の内容が引っかかったまま次に進み、気付けば置いていかれる」状況が生まれやすくなります。
③自分の興味と結びつける
長いリスニング素材はテーマ自体が退屈だと、モチベーションが下がりやすいのも事実です。
できるだけ自分が興味を持てる分野の英語音声を選ぶと、内容理解が楽しくなるだけでなく覚えやすくなります。
たとえば、経済ニュースよりスポーツのトピックが好きなら、長めのスポーツニュースやスポーツドキュメンタリーから始めるのも良いでしょう。興味のある分野なら、たとえ途中でつまずいても「何としても話を知りたい」という気持ちが働き、理解遅れを最小限に抑える原動力になります。
今日からできるリスニング長文対策3選
①段階的に音声を聞く時間を伸ばしていく
最初は2~3分程度の短め素材で構いません。そこから4~5分、7~8分……と、少しずつ「長さ」に慣らしていくことで、段階的に集中力を育てる作戦が効果的です。
最初から15分や30分といった長大な音声に挑むと、挫折のリスクが高まりますし、理解が遅れたまま回復できずに終わってしまうケースも多いでしょう。
②要点を意識したメモの取り方
長い音声を聴くとき、簡潔にメモを取るのは非常に有用です。ただし、言われたことを全部書き起こす必要はありません。主要なキーワードや数字、話の転換点などをサッとメモし、後で内容を思い出す手がかりにする程度でOK。
具体例としては、英語ニュースで次のようにまとめるイメージです。
- 主語(話の主人公)やトピック → Gvt(政府)、Env issues(環境問題)など省略形でOK
- 行動や主張 → “announced new policy”
- 目的・背景 → “cut CO2, compliance w/ int’l standards”
こうしたメモがあるだけで、後から振り返ったときに「そういえば前半で政府の新方針と言っていたな」と思い出し、途中で遅れが出てもリカバーしやすくなります。
③“先読み”を活用できる場合は有効に
試験によっては、リスニング音声が流れる前に設問や選択肢をざっと確認できることがあります(※試験によってルールは異なるため要確認)。
先読みが許されるなら、あらかじめどんなトピックが出そうかを把握しておくと、聴き取りの焦点が定まりやすいでしょう。
外部テキストで学習する際も、事前に英文スクリプトをざっと眺め、構造を頭に入れておくのは効果的です。これにより大枠を理解した上で聴けるため、途中で内容がわからなくなってしまうリスクが減ります。
リスニング力を底上げする2つのトレーニング
ここでは、リスニング力向上に有効なシャドーイングの手順や、その他リスニング強化策を参考にしたトレーニング法を解説します。長文リスニングでも十分に応用できる方法です。
①シャドーイングで音声処理を高める
シャドーイングは、英語を聴きながらリアルタイムに声を出すという負荷の高い作業です。その分、脳内で英語の音を即時処理する力が飛躍的に伸び、長文でも理解が遅れにくくなります。
- 教材を選ぶ
長さは1分程度を選びましょう。難しさはスクリプトを見れば8割程度わかり、スピードは少しシャドーイングを練習したらついていけそうなレベルをチョイスするのがおすすめです。 - 音声を聞く
まずは音声のみを聞いてみましょう。 - スクリプトと音声を照らし合わせながら、意味やわからない部分を調べる
音声を流しながらスクリプトを確認する。ここで教材の内容を落とし込みましょう。 - オーバーラッピングをする
スクリプトを見ながらお手本の音声と同時に発話する。リズムや抑揚などを意識するのがポイントです。 - シャドーイングをする
スクリプトなしで、お手本の音声から1~2語遅れながらお手本の音声を忠実に再現する。この際、常に「どの単語を発話しているのか」を意識しながら発話しましょう。 - 録音・振り返りをする
お手本の音声と比べながら、発話が違う部分を洗い出し練習する。
より詳しくシャドーイングについて知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。

②ディクテーション(書き取り)で精度を上げる
- 短い区間に分割
20~30秒程度ずつ音声を聴く。 - 一時停止して書き取
聞こえた単語を可能な限り正確につづり、意味を推測する。 - スクリプト確認
間違えた箇所や「あやふやだった」単語をチェック。
長文すべてをディクテーションするのは大変なので、要所要所で書き取りを行うだけでもOKです。自分がどんな音を逃しているのか、あるいはどこで処理速度が落ちているのかを確認する手段として有効です。
書き取れなかった部分は「なぜ聞き取れなかったのか」を分析することで、今後の対策も取りやすくなります。

長文リスニング対策におすすめの教材・サイト
長文のリスニングに挑戦したい方は、以下の3つがおすすめです。
- TED Talks
https://www.ted.com/
専門家がプレゼンテーションを行う動画サイト。5~20分ほどのプレゼンが中心で、長文リスニングの実践練習にぴったり。字幕表示機能も充実しており、学習用途に最適です。 - VOA Learning English
https://learningenglish.voanews.com/
アメリカのニュースをややゆっくりかつ分かりやすい英語で読める・聴けるサイト。長めのニュースでも比較的理解しやすいので、「長文に慣れる」トレーニングとしても有効です。 - BBC Learning English
https://www.bbc.co.uk/learningenglish/
イギリス英語を学べる公式サイト。ニュース形式だけでなくドラマ仕立てなど多彩な教材があります。
まとめ:長文リスニングは段階的アプローチが鍵
英語の長文リスニングは最初こそハードルが高く感じられるかもしれませんが、適切なトレーニングを重ねれば、徐々に「長くてもついていける!」という感覚が得られるようになります。途中で理解が遅れても完全に脱落しないためには、要点を押さえる・音声変化を認識する・メモやスクリプトを活用するなど多面的なアプローチが有効です。
- 長い英文では要点把握が重要
全単語を追おうとしすぎると効率が落ち、余計に理解遅れが生じやすい。流れやキーワードを中心に聴くと負荷が軽減される。 - 途中で置いていかれない仕組みが大事
理解が遅れ始めた時点で立て直せるよう、前後の文脈やメモを活用する。わからない表現があっても捨てずに推測を試みる。 - 短い素材を組み合わせて徐々に「長さ」に慣れる
2~3分から5分、10分と少しずつ伸ばしていくことで、集中力や処理速度を養う。 - シャドーイングなど発話を伴う訓練を継続
聴き取るだけでなく、音声を発声するシャドーイング等はリスニングの処理速度向上に効果的。
シャドテンでシャドーイング力を強化しよう
ここまで解説してきたように、長文リスニング克服のためにはシャドーイングを中心とした音声処理の強化が極めて重要です。とはいえ、独学で進めるには「自分の発音やリズムが正しいのか分からない」「どこを直せば効果的か客観的に見えない」という難しさもあります。そこでおすすめなのが、シャドーイング特化型アプリ『シャドテン』です。
- 1.プロの添削で英語音声変化の悩みを一掃
英語特有のリンキングや弱形、アクセントなどは独学では発見しづらいポイント。シャドテンでは、プロがユーザーの録音を毎日チェックし、良かった点と改善点を具体的にフィードバックしてくれます。リスニング中「音が繋がって聞こえる」「どの単語が強調されているのかわからない」などの弱点を、効率的に克服できるのです。 - 2.豊富な教材で飽きずに学習:4つのアクセント+1000以上
長文への苦手意識を払拭するには、多様な教材を使って耳を鍛えることが欠かせません。シャドテンなら、アメリカ英語・イギリス英語・オーストラリア英語・インド英語と、合計4つのアクセントに対応した教材を1000以上も取り揃えています。興味やレベルに合わせて選べるので、長めの素材にも徐々に挑戦しやすい環境です。 - 3.AB再生・スピード調整・スクリプト表示切り替え機能で効率UP
長文素材を扱う際、「速すぎて聴き取れない部分を繰り返し聴く」「最初はスクリプトありで練習し、慣れたらオフにする」といった工夫をサポートする機能が満載。AB再生で特定区間をループできるほか、再生速度を変えたり、スクリプトの表示を自在に切り替えたりできるので、学習効率が飛躍的に高まるはずです。
長文リスニングの成功は、英語音声をテンポ良く処理し、必要な情報をキャッチする力にかかっています。シャドーイングを正しい指導のもとで継続すれば、その処理力は確実に伸びていきます。
「長い英文を聞くと最終的にわからなくなってしまう……」と悩んでいる方こそ、シャドテンでシャドーイングを習慣化し、抜本的なリスニング力の向上を目指してみてはいかがでしょうか? プロの添削や豊富な教材、便利な学習機能に支えられながら学べば、苦手意識も自然と薄れ、長文リスニングであっても「途中で理解が遅れてしまう」リスクは確実に減るはずです。気になった方はぜひ一度無料体験をお試しください。
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