英語学習を進めるにあたって多くの人がぶつかる壁の一つが、リスニング力です。
- ネイティブの英語音声を聴いても速すぎて追いつけない
- 映画やドラマを観ても何を言っているか分からない……
といった経験はないでしょうか。そこで注目される学習法が「シャドーイング」と「マンブリング」です。両者とも音声を聞きながら口を動かすトレーニングですが、目的や難易度、効果に違いがあります。
本記事では、
- シャドーイングとマンブリングの違い
- 各学習の効果・やり方
- マンブリングをシャドーイングの前段階として取り入れるメリット
を具体的に解説します。ぜひこの記事を読んで今後の学習にお役立ててください!
※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています
シャドーイングは、リスニング力を飛躍的に向上させます。
もしこれからシャドーイングの開始を検討するのであれば、自分でシャドーイングのトレーニングをするよりも、教材選びからトレーニング法、発音添削までついているシャドーイング添削サービスを検討するのが良いでしょう。
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シャドーイングとマンブリングの違いとは?
どちらも英語を声に出して行うトレーニング法です。
しかし、シャドーイングは「音声知覚の自動化」のために行うトレーニングであるのに対して、マンブリングは前者のような効果はなく、あくまで口慣らしとして使われることが多いです。
では具体的に解説していきますね。
シャドーイングとは
「シャドーイング(Shadowing)」は、英語の音声を流しながら、少し遅れて同じ内容をできる限り正確に口に出して真似る学習法です。
英語が聞こえてきたら、0.5~1秒ほど遅れて復唱するイメージになります。
通訳者の養成課程でも利用されることが多く、「聞く→理解→声に出す」というプロセスを瞬時に行うため、リスニング力だけでなく英語の音韻やリズム、イントネーションの習得にも大きく寄与します。
特徴
- ネイティブ音声をそっくり真似するため、集中力が求められる
- 正しい発音や抑揚を身につけやすい
- リスニングとスピーキングを同時に鍛えられる
マンブリングとは
「マンブリング(Mumbling)」は、はっきりと発音する必要がなく、英語音声に合わせて小声でブツブツとつぶやくように口を動かす学習法です。
とにかく英語のリズムや音の流れに合わせ、口を動かすことが目的で、発音の正確さを意識しすぎずにリラックスして取り組めます。
特徴
- 口を英語に慣らす段階として有効
- 声を張り上げずに行うため、周囲の目を気にせず練習しやすい
- 発音やアクセントの正確さはあまり問われない
結局シャドーイングとマンブリングは何が違うのか?
両者は似たような方法に思えますが、目指すゴールと難易度が異なる点が大きな特徴です。
特に初心者がいきなりシャドーイングに取り組むとハードルが高いため、シャドーイングまでの慣らし作業としてマンブリングをするのがおすすめです。
- 再現度の高さ
- シャドーイング:音声のスピードやリズム、発音を“そっくり”真似する必要がある
- マンブリング:ブツブツとつぶやきながら“なんとなく”真似するだけでもOK
- 学習のハードル
- シャドーイング:集中力と瞬発力が求められるため、難易度が高い
- マンブリング:気軽に始められ、英語を口にする抵抗感を減らせる
そもそもシャドーイングはなぜリスニングに効果的なの?
ここまではシャドーイングとマンブリングの違いについて解説してきました。
ここからは、そもそもなぜシャドーイングはリスニング力に向上に効果的なのかについて知らない方も多いかもしれないので、少し深掘りしていきますね。
①音声処理のスピードが向上する
シャドーイングでは、耳に入ってきた英語をすぐに自分の口から出すため、大脳が英語を理解・処理するスピードが自然と上がります。
これにより、英語が速すぎて聞き取れないと感じていた人でも、徐々に音声を拾えるようになるのです。
②音韻認識と発音が結びつく
音声を正確に真似するプロセスの中で、自分の発音とネイティブの発音を比較しながら微調整することになります。これによって音の違いに敏感になり、リスニング時に微妙な音の差異も聞き取りやすくなるのです。
さらに、口や舌の動きを体で覚えるため、自然とクリアな発音へ近づいていきます。
③集中力が高まる
シャドーイングは、ただ英語を「聞き流す」だけではなく、瞬時に「声に出す」行為が加わります。この同時処理が脳に適度な負荷をかけ、学習効果を高めると考えられています。
単に聞き流す学習よりも、短時間でも深い集中状態を作り出せるため、リスニング力の向上が早い段階で実感しやすくなるのです。

マンブリングの効果は?
マンブリングにはシャドーイングのように「音声知覚の自動化」などの効果はないものの、以下のようなメリットがあります。
- 英語を口にする抵抗感が減る
大きな声で正確な発音をする必要がないので、気楽に続けられます。日常的に「英語をブツブツつぶやく」習慣がつくと、英語学習のハードルが一気に下がります。 - 英語のリズムやイントネーションを体感
多少あいまいでも英語音声を追いかけるうちに、自然にリンキング(音の連結)や強弱に耳が慣れてきます。感覚的に英語の流れをつかむには最適です。 - 発話への導入ステップとして機能
マンブリングを続けていくと、次第に声を出すことに慣れ、口の動きや舌使いが自然に身についてきます。これがシャドーイングへ移行するときに大きな助けになります。
結論マンブリングはシャドーイングの前段階に使うのがおすすめ
なぜ導入として適しているのか
シャドーイングは非常に効果的ですが、難易度が高い学習法でもあります。英語を耳で聞き取りながら同時に発話するには、一定のリスニング力と口の筋肉の柔軟性が必要だからです。
一方、マンブリングは発音の正確さを求めないため、心理的・身体的両面での最初の壁を取り払うという意味で大きなメリットがあります。
移行の目安
マンブリングを続けていて、以下のような状態になったらシャドーイングに移行する合図です。
- つぶやいている英語の内容がざっくり理解できるようになった
- 英語音声を追いかけることに抵抗が無くなった
- もう少し正確に発音してみたいという意欲が湧いてきた
このタイミングでシャドーイングに移ると、口慣らしが終わった状態なのでスムーズに取り組めるでしょう。
また、大体5~10分程度でこの体感になりたいので、もしそれ以上行っても以下の状態にならない場合は教材が少し難しすぎるかもしれません。その場合は少しスピードを下げたりするなど難易度を調整しましょう。
シャドーイングとマンブリングの具体的なやり方
ここからは具体的なやり方や教材選びについて解説していきます。コツも最後に紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。
マンブリングのやり方
ここまででもお伝えしてきたように、マンブリングはあくまでシャドーイングの前に口慣らしとして導入するのがおすすめです。
- 素材選び
後にシャドーイングに使えるような教材選びがおすすめです。
音源の長さは30秒~1分程度のものを選ぶようにしましょう。自分の英語レベルより少しだけ難しいレベルを選ぶのがおすすめです。最初は難しいですが回を重ねるごとに口が回りやすくなります。 - 音声をかけながら小声で真似る
大きな声を出す必要はなく、「なんとなく追いかける」感覚でOKです。発音の正確さはそこまで気にせず、英語のリズムや流れを体で感じ取るようにしましょう。この時スクリプト(文字)は見ないようにしましょう。 - 1回5〜10分程度で実施
マンブリングはあくまでシャドーイングの前に取り入れたい学習なので、1回5~10分程度に抑えておきましょう。
この段階を経てからシャドーイングを行うことで、心理的・身体的が軽減されトレーニングがやりやすくなる方が多いです。
シャドーイングのやり方
では次にシャドーイングのやり方を見ていきましょう。
シャドーイングは4日程度かけて行うトレーニングなので、1日目と2日目以降ではやり方が異なることを留意してください。
【課題1日目】
- スクリプト(文字)を見ずに音源を聞く
この段階でおおまかな内容を把握します。 - スクリプト(文字)と音源を照らし合わせる
単語の意味や発音を確認しましょう。 - オーバーラッピング(音源に合わせてスクリプトを音読する)
リズムや抑揚を意識しながら実施します。 - マンブリング(スクリプトを見ずに小声で発話する)
音源に慣れるためマンブリングをします。オーバーラッピング後、すぐにシャドーイングが実施できそうであれば、このステップは飛ばしても大丈夫です。 - シャドーイングを実施する
音源の2~3語後を追いかけながら発話します。この時「どの単語を発話しているのか」を意識しながら実施することがコツです。例えば、「ゲラップ」と聞こえてきた時は、「get up」という単語だな。と意識しながら声に出すようにしましょう。 - 録音・振り返り
シャドーイングを録音し、発音や抑揚が正しいかなどの振り返りをします。
課題2日目以降は必要であれば③や④から、課題に慣れてきて必要ない場合は⑤~⑥を実施しましょう。
各学習の共通のコツとは?
- 短い時間でもとにかく毎日積み重ねる
1日30分~1時間をまとめて取るのが難しい場合は、小分けにしてでも毎日行うようにしましょう。まとめて行えるほうが理想的ですが、毎日行うことのほうが重要です。 - 素材選びを工夫する
興味がある分野や好きな映画を題材にするとモチベーションを維持しやすく、継続につながります。 - どの単語を発話しているか常に意識する
シャドーイングのやり方部分でも触れましたが、マンブリング時・シャドーイング時どちらの時も、音を聞いて発話する際は常に「どの単語を発話しているか」と意識することがとても重要です。もし音のみを真似している状態になると期待できる効果が得づらくなるためです。
上記3点を意識するだけで、学習がしやすくなるだけでなく、効果を最大限発揮しやすくなります。
まとめ
ここまでシャドーイングとマンブリングについて詳しく解説してきました。改めて簡単にまとめると、
- シャドーイングは、英語音声を少し遅れてそっくり真似る学習法で、リスニング力・発音・イントネーションを総合的に鍛える効果がある反面、集中力と瞬発力を必要とするため難易度がやや高めです。
- マンブリングは、小声でブツブツと英語をつぶやき、発音精度を求めずに英語のリズムや口の動きに慣れる方法。心理的ハードルが低く、英語を口に出す最初の一歩として最適です。
- マンブリング → シャドーイングというステップを踏むと、挫折しやすいポイントを軽減しながらリスニング力を伸ばしていけます。
また、シャドーイングがリスニング力向上に効果的であることは、実際に研究でも示唆されており、「聞いて→理解して→声に出す」という工程を瞬発的に行うことで音声処理のスピードや発音認識の精度が高まるとされています。
マンブリングで英語を口にする抵抗を取り除き、シャドーイングで徹底的にネイティブ音声を真似るという流れを意識すれば、短期間でもリスニング力が目に見えて成長するでしょう。
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